FM LOVEARTH(エフエム・ラヴァース)は、2005年日本国際博覧会「愛・地球博」のFMラジオイベント放送局周波数は77.3MHz中部日本放送(現:CBCラジオ)とZIP-FMが共同で運営した。

FM LOVEARTHのスタジオ

概要

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  • 放送局名 - 2005年日本国際博覧会イベントFM放送
  • 愛称 - FM LOVEARTH
(一般公募から選ばれた。意味は「愛・地球博」の愛「LOVE」と地球「EARTH」から)
(通信・放送機構「三国山送信所」・地上デジタル放送実験施設)[1]
(試験放送は1月21日から)
  • 放送時間 - 7:00〜翌日0:10頃(基本)・閉幕日は1:05頃まで放送
  • 運営 - 中部日本放送ZIP-FM
  • 放送局長 - 中村利雄2005年日本国際博覧会協会事務総長

略歴

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  • 2004年
    • 9月1日 - 総務省東海総合通信局より超短波放送局(イベント局)の予備免許交付[2]
    • 11月18日 - 愛称・DJ・リポーター発表[3]
    • 12月 - スタジオ竣工
  • 2005年
    (この"AM"とは、「午前(AM)0時以降の放送」「AMラジオのようなトーク多めの放送」という意味がある。AMラジオ(CBC:1053kHz)や、CBCラジオで万博閉幕後に放送されていた『AM LOVEARTH』との関係はない)
    (21:00から各DJが1時間ずつ最後の放送を行う。放送終了直前にも全DJ・リポーターが登場し、翌日1:05頃放送終了、停波[※ 1]

編成

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  • 基本的には、会場周辺の交通情報高速道路・駐車場・シャトルバスリニモ運行情報など)、天気予報、会場内の混雑情報、イベント情報、パビリオンの解説、そして、70-80年代の洋楽邦楽を中心に放送。開局前には「英語・日本語のバイリンガル放送」と告知していたが、あまり行われなかった。
  • 公式サイトから、放送中の楽曲をパソコンにダウンロードできるサービスを実施。さらに、11:00〜12:00の時間はauKDDI)の携帯電話と連動して、放送中の楽曲が着うたとしてダウンロードできた。
  • 一部時間は、NTTドコモFOMAでスタジオや会場レポートの様子が映像で見られるサービスも実施。
  • DJは、朝は7:00〜12:00の5時間、昼は12:00〜18:00の6時間、夜は18:00〜翌日0:10頃の約6時間を、1人ずつ担当し情報を伝えた。つまり1日3人のDJが登場。
  • 会場内や会場外からも、レポーターが登場して2-3分のレポートを行った。リポーターは、1日2人登場。15:00頃に交代した。
  • 放送時間中の毎時59分45秒からは、スジャータ提供時報。朝(7:00〜11:00)、日中(12:00〜17:00)、夜(18:00〜24:00)の3パターンの同局オリジナル時報が30秒間流れた。
  • 通常の放送は24:00まで。翌0:00からは「グリコのおまけ」(江崎グリコ提供)として放送。夜パート担当のDJが引き続き登場し、トーク・メッセージの紹介・裏話・最後の一曲などを放送した。放送時間は「約10分」で、特に決まっていなかった。初期は「グリコのおまけ」終了後、そのまま停波していたが、しばらくしてコールサイン(事前収録・声はCBC丹野アナ)が流れるようになった。最終日は、夕方に放送され、上野規行が担当した。
  • 毎週土曜日の午後には「愛について何か語ろう-21世紀の賢者たち」のコーナーが放送され、数名のゲストが登場した。このコーナーは、イベント終了後にCBCで放送開始された「AM LOVEARTH」に引き継がれている。
  • 8月ごろからの毎週金曜日の11時頃にはCBCテレビ『まるっと万博』を終えた森合康行アナウンサーがゲストとして毎週登場した。
肩書き上はメインDJ。ZIP-FM(担当番組『SKY COAST FRIDAY』1997年4月〜1998年3月 毎週金曜日 10:00〜21:00)をはじめ各局のDJ(ミュージックナビゲーター)を担当していた。2010年3月まで大阪FM COCOLORADIO CITY』(木・金)・『SUNDAY G VIBES』を担当。
地元の愛知県名古屋市出身。ZIP-FMをはじめ各局のDJ(ミュージックナビゲーター)を担当していた。期間中も京都α-STATIONFMヨコハマのレギュラーもこなしながらの担当となった。このため期間中3月〜5月にかけては他局の仕事を合わせ55連勤となるなどの激務であった。終了後もCBCラジオ「LOVEARTH」を担当した。現在は名古屋RADIO-i(担当番組『Briliant Wave』・『Twilight Breeze』)でDJをしている。
地元の愛知県豊田市出身。このFMがラジオDJデビューとなる。最終日には感極まり号泣しながら放送していた。現在もCBCラジオでLOVEARTH関連番組・名古屋RADIO-iMusic Surf』を担当。また、静岡K-MIXのDJを担当するなど活躍の場が広がっている。
現在も各局のラジオDJを担当している。

リポーター

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(4人とも当時新人)

スタッフ

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  • プロデューサー - 柴田太(ZIP-FMプロデューサー。FM DEPOの選曲も担当していた)
    • スタッフも出演者と共に局のブログに頻繁に登場していた。

その他

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  • 選曲やCMの切替え等の進行管理は全てコンピュータがプログラム通りに自動で行い、曲はハードディスクから送り出していた。これにより中継以外では少ない人員(4人程度)で放送を行っていた。
  • 試験放送期間中は、iPod内の楽曲をそのまま音源として放送していた。
  • コラボレーション・アーティストは、LOVE PSYCHEDELICO。オリジナルイメージソング「Everyone,everyone」を制作し、開局の日や閉幕の日にゲスト出演した。
  • ジングル、タイムシグナルの制作はニューヨーク在住のプロデューサー、Shunji MoriwakiとAtsuo Nittaの2人によるもの[5]
  • FM LOVEARTHのイベントが数多く開催された。
    • ささしまサテライト会場デ・ラ・ファンタジア・グラマラス192「LOVEARTH NIGHT」
    • 会場内・地球市民村「村祭」
    • テレビ・ラジオ同時放送「TV LOVEARTH」
  • FM LOVEARTHとは別に、藤岡駐車場(豊田市西中山町)周辺でもイベントFM放送が行われた。詳細は愛知万博のマスメディア#2005年日本国際博覧会藤岡イベントFM放送を参照。

閉局後

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  • 放送に使用していた周波数77.3MHzは、閉局から8年後の2013年4月12日より西尾張シーエーティーヴィ株式会社が運営する海部地区を対象にしたコミュニティFM放送局エフエムななみが使用している。
  • 「FM LOVEARTH」の事業は基本的に中部日本放送が継承しており、下記のとおり事業を展開している。詳細はLOVEARTHを参照。

番組としての「LOVEARTH」

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  • 閉幕直後の2005年10月3日よりCBCラジオで、月曜から金曜の19時より『LOVEARTH』が放送開始。ナイターオフ編成(10月 - 3月)の定番となっていた。ナイターイン編成(4月 - 10月)でも月曜日のみ放送が続いていた。2007年9月まで佐野瑛厘が月曜日を担当していた。
    • 2007年10月改編から平日の帯番組は廃止され、佐野瑛厘が土曜日の夜19時開始に変更し、土曜日のみとなる。
  • また、同じく閉幕後の2005年10月9日からは日曜日16時30分〜19時に日曜版『AM LOVEARTH』が放送されている。DJは上野規行。2007年10月改編より番組開始時間が17時となり、2008年4月からは『上野規行のサンデーLOVEARTH』となる。
  • CBCテレビでは、万博会期中の2005年8月20日(土)(=8月21日未明)(FM LOVEARTHとCBCテレビとの同時放送)と2006年3月(CBCテレビで単独放映)に『TV LOVEARTH』が放送された。
  • 「TV LOVEARTH」は2006年9月に万博閉幕1周年記念事業として『MUSIC LOVEARTH』と名称変更され、同年9月16日(土)深夜(=9月17日未明)にCBCテレビで単独放映した。
  • 2009年春改編で、2009年4月5日に『上野規行のサンデーLOVEARTH』の放送も終了し、ラジオ放送およびテレビ放送としての『LOVEARTH』の幕は閉じた。最終回で、上野は、万博時代からの思い出をリスナーとともに号泣しながら振り返った(上野は万博の最終日の放送も号泣しながら放送している)。

イベントとしての「LOVEARTH」

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  • その後関連行事として2006年9月24日に「愛・地球博MESSAGE LIVE」を開催し、当時のDJとレポーター全員が各ライブの司会・中継をし、ラジオで同時放送した。また、2006年9月25日には、万博協会主催の「愛・地球博MEMORIAL FINALE」を共同で展開し、佐野瑛厘とCBC森合アナが司会を担当し、これに万博当時のDJとレポーター全員が舞台出演およびラジオで同時放送をした。
  • また、不定期だが、ライブ企画である「LOVEARTH NIGHT」も開催されている。

多目的スペース「CBC LOVEARTH」

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  • 2005年11月ごろ CBCの本社本館正面玄関横に、多目的スタジオ兼イベントスペースとして「CBC LOVEARTH」を開設。実際に会場内で設置されたFM LOVEARTHのエンブレムが展示されている。

「FM LOVEARTH」看板の行方

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脚注

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注釈

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  1. ^ 厳密には、放送終了直後は、無変調のままだった。

出典

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  1. ^ サンタ堀池ホームページ
  2. ^ 「愛・地球博」イベント用エフエム放送局を予備免許 総務省東海総合通信局・報道資料(2004年9月1日)
  3. ^ 愛・地球博公式FMの愛称/DJ・リポーターが決定。 財団法人 2005年日本国際博覧会協会(2004年11月18日)
  4. ^ 「愛・地球博」イベント用エフエム放送局の免許 総務省東海総合通信局・報道資料(2005年2月22日)
  5. ^ FM LOVEARTHジングル/着うた®
  6. ^ 愛・地球博公式ラジオステーション「FM LOVEARTH」スタジオの再利用について(中部日本放送プレスリリース)

関連項目

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外部リンク

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