シャープは、自社工場向けに研究した音声認識や無人搬送の技術を生かし、特注ロボットを本格的に売り始めると発表した。第1弾は接客ロボで、長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」に開業した「変なホテル」へ納入した。 接客する「ちゅーりーロボ」は高さ約30センチで、72の全客室のベッド横に置く。ハウステンボスのマスコットをかたどり、声で指示すると照明をつけたり、天気を案内したりする。荷物を客室へ運ぶ「ポーターロボット」2台も納めた。 シャープは工場で家電製品などを造るため、人と機械の音声でのやりとりや自動の資材運搬などの「生産技術」を研究している。この技術を応用し、ハウステンボスとともに開発した。 経営再建中のシャープは、新たに稼げる事業の育成を急いでいる。社内向けに培った技術を生かし、取引先の施設などにロボットも積極的に売り込む。(山村哲史)