ASCII Power Review 第216回
ステップスカルプチャーのキーボードに初の「インテルArc A570M」も測った
超ハイコスパで話題のPC-98生誕40周年限定生産モデル「LAVIE NEXTREME Infinity」実機レビュー
2023年08月12日 10時00分更新
NECパーソナルコンピュータは、PC-98シリーズ40周年記念モデル「LAVIE NEXTREME Infinity」(以下、Infinity)を販売開始した。
本製品は初代PC-9801発売から40周年を記念した、4000台限定のアニバーサリーモデルだ。LAVIEノート史上最速のパフォーマンス、最上のディスプレー、最高の操作性を追求したフラッグシップノートPCとうたわれている。
PC-98がInfinityに転生した漫画もネットで話題になっているが、ステップスカルプチャーのキーボードに、初の「インテルArc A570M グラフィックス」の速度も興味があるところ。本製品がどんな「能力」を秘めているのかレビューしていこう。
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CPUは最高でCore i9-13900H
GPUは「インテルArc A570Mグラフィックス」
InfinityはOSに「Windows 11 home」、CPUに第13世代(Raptor Lake)の「Core i7-13700H」(14コア[6P+8E]、20スレッド、最大5.00GHz、45W)、ディスクリートGPUに「インテルArc A570Mグラフィックス」を採用。メモリーは16GB(DDR5、SO-DIMM 8GB×2、最大64GB)、ストレージは1TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。
ディスプレーは16型WUXGA有機ELで3840×2400ドット、アスペクト比16:10、色域DCI-P3 100%、コントラスト比100000:1、Display HDR 500 True Black対応、グレアを採用。
ディスプレー上部には、プライバシーシャッター付きの200万画素ウェブカメラ、顔認証カメラ、ステレオマイク、そして「バイオレットライトLED」をPCとして初めて搭載。「バイオレットライト」には近視進行の抑制効果があると言われている。
インターフェースはThunderbolt 4/USB4 Gen 3(USB Power Delivery 3.0、DisplayPort、パワーオフUSB充電機能付き)、USB 3.2 Gen 2 Type-A(左側面はパワーオフUSB充電機能付き)×2、HDMI、有線LAN(1000BASE-T)、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5.1をサポートしている。
本体サイズは359.8×254.1×19.9~30.9mm、重量は約2.5kg。設計容量61,450mWh、フル充電容量63,230mWhのリチウムイオンバッテリーを内蔵。バッテリー駆動時間は約9.7時間(JEITA測定法Ver.2.0)、充電時間は約2時間と謳われている。
直販サイトでのカスタマイズモデルでは、OSはWindows 11 Home/Windows 11 Pro、CPUはCore i5-13500H/Core i7-13700H/Core i9-13900Hが選択可能。
メモリーは16GB/32GB/64GB、ストレージは512GB/1TB/2TBが用意。記事執筆時点で5つの標準構成モデルがラインナップされているが、全モデルにディスクリートGPU「インテルArc A570Mグラフィックス」が搭載されていることを考えると、コストパフォーマンスは高い。
ACアダプターのサイズは約169.5×87.5×26.4mm、コード長は実測160cm、電源ケーブルの長さは実測180cm、ACアダプターの型番は「ADP-230JB B」。仕様は入力100-240V~3.5A、出力20V 11.5A、容量230W
注目のステップスカルプチャー構造
キーボードは打鍵感良好
キーボードはテンキー付きの103キー日本語配列。キーピッチは19mm、キーストロークは1.7mmが確保されている。またキートップ上部には凹みを設けたシリンドリカルキートップで指あたりはいい。
注目は段ごとにキーの高さを変えて緩やかなU字型を描くステップスカルプチャー構造だ。誤入力の低減、ホームポジションからの移動を少なくするなどの効果がある。キーの打鍵感、タッチパッドのクリック感も良好だ。
ディスプレーは前述のとおり、16型WUXGA有機ELで3840×2400ドット。色域を実測したところ、sRGBカバー率は100.0%、sRGB比は151.2%、AdobeRGBカバー率は95.6%、AdobeRGB比は112.1%、DCI-P3カバー率は100.0%、DCI-P3比は111.5%という値を確認できた。
AdobeRGBカバー率も95%を超えており、カラーキャリブレーション機器で調整しておけば、AdobeRGBの色空間で撮影したRAW画像の現像にも使えるクオリティーを備えている。
ウェブカメラは通常の約2倍の画素数に相当する200万画素のイメージセンサーを採用しており、室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影できた。
今回HDRオフ、HDRproオンの2パターンで撮影してみたが、個人的には質感が残るHDRオフの画像のほうが好みだ。いずれにしても、ビデオ会議はもちろんのこと、ゲーム配信にも活用できる画質を備えている。
さて、PCとして初めて搭載された「バイオレットライトLED」だが、一般的にはバイオレットライトには近視進行を抑制する効果があると言われている。この「バイオレットライトLED」は、キーボードの「F11」に割り当てられている機能キーでオンオフ可能。
筆者は医学的な知識は持ち合わせていないし、今回のわずかな借用期間でその効果を体感することは当然できない。しかし長年パソコンに向かい続けてきて、眼の衰えは実感している。ユーザーの身体に配慮した機能が搭載されたことは、素直に歓迎したい。
Arc A570MのスコアはGeForce RTX 4050超え
SSDもGen4 x4で満足のスピード
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