来客スペースはともかく、ミーティングエリアをはじめとした社員のためのスペースも、しっかり居心地をよくして明るい雰囲気にしたいもの。なんの変哲もないスチール机とビニール張りの椅子という昔ながらの“オフィス家具”では、会議も暗くなるばかりだ。
ミーティングスペースにも、“デザイン”が必要なのだ。先日、イタリアの高級デザインチェアを製作する3メーカーが、内田洋行との提携によって日本に上陸した。いずれも従業員10~30名程度の小規模経営の会社だが、職人によって丁寧に作られ、独特のデザインと高い品質を保っている。どのモデルも通常のワーキングデスクに合わせるのではなく、会議室やミーティングスペースなどに置くタイプのもので、座って心地よく、見た目も空間を引き立ててくれそうだ。
背もたれから肘掛けまでがシンプルな半円筒状にまとまっているSitia Major。後ろにあるのは牛一頭分の革で、最適な部位を最適な角度に選んでカットして用いる。機械的なまでの縫製の見事さは職人技ならでは
Sitia(シティア)は本革の椅子を専門とするメーカーで、職人による皮の選定から縫製、整形までひとつひとつの工程を職人が行なう。今回発売されるのは「Sitia Hibiscus(ハイビスカス)」と「Sitia Major(メジャー)」の2製品で、いずれも柔らかい曲線を活かしたデザインの革貼りチェアー。やわらかな曲線を多用しつつも、その立体に皮革がしっかりと組み合わされた縫製がなされている。
次ページ「職人技から一転、先進デザインと技術」に続く