Time Capsuleの登場やAirMac Expressのアップデートなど、今年になってアップルのワイヤレス通信機器のラインアップが大きく変化した。ルーターとしての基本的な機能は同じだが、それぞれ想定する用途が微妙に異なる。これから購入を考えているユーザーは、どれを選べばいいか迷うかもしれない。そこで今回は、ラインアップの3製品を横並びで比較してみたい。
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すべてが詰まったシリーズ最高機種「Time Capsule」はいかに!?
Time Capsuleは、Wi-Fiベースステーション(無線LANルーター)機能と、ワイヤレス接続によるTime Machineのバックアップディスクとしての機能を兼ね備えた新しいネットワーク装置だ。
「AirMac」という名前は付いていないが、機能的に見ればAirMacシリーズの最高峰という位置づけの製品。この登場により、小型で音楽スピーカー機能を備えたAirMac Express、プリントサーバーとしても使えるAirMac Extreme、そしてこのTime Capsuleと3ラインアップが完成した。
Time Capsuleの付属品
ソフトウェアインストール用のCD-ROMと簡単な設定マニュアル以外には、AC電源ケーブルのみが付属する。ネットワーク関連の接続ケーブル、プリンター用のUSBケーブルなどは、必要に応じて自前で用意する必要がある
AirMac Extremeの付属品
電源はアダプターを必要とするタイプなので、電源ケーブルとともにアダプターが付属する。あとはソフトウェアインストール用のCD-ROMと簡単な設定マニュアルだけ。LANやWAN接続用のネットワークケーブル類はいっさい付属しない。購入にあたっては、手持ちのケーブル類で間に合うかどうかチェックしよう
AirMac Expressの付属品
コンセントに接続して使うため、本体が着脱式ウォールプラグと一体となっている。付属品はソフトウェアのCD-ROMと簡単なマニュアルだけ。別売りの「AirMac Express Stereo Connection Kit」(価格4620円)にはアナログ、デジタルの各オーディオケーブルと、電源コードが含まれている
Time CapsuleとExtremeを比較すると、違いは内蔵ハードディスクの有無だけと言っていい。搭載するポート類、機能もほとんど同等だ。ただし、Extremeが小型化を実現するために電源をアダプター式にして外に出しているのに対し、Time Capsuleは、AC電源ユニットを内蔵している。3.5インチのハードディスクを搭載していることもあり、本体はExtremeより大きく重いが、そのぶん取り回しはスマート。ただし、接続するハードディスクを自由に選べるという点ではExtremeに分がある。
大きさ比較
また、本体にハードディスクと電源を内蔵するため、Time Capsuleの発熱量は明らかにExtremeよりも多くなっており、条件の悪い環境下での耐久性という点では若干の心配が残る。なお、側面を一周する深いスリットは、通気口となっていて、内部の熱を外部に放出する設計となっている。そのため、本体を立てて設置するのは不可能ではないが望ましくない。
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