2015年1月開催のCESで、ThinkPadが累計1億台の出荷を果たしたと発表したレノボ。米国のIBMが最初のThinkPadを発表したのは1992年。黒い筐体に赤のトラックポイントのIDは変わらず継承されている。
土居憲太郎氏。手にしているのは第3世代のThinkPad X1 Carbon。
一方でこの20年の間にパソコンをめぐる環境は大きく変わり、ThinkPadもタッチ対応、そして2in1へと新たな進化の道を探る過程にある。Broadwell、そして今年後半に登場するといわれるSkylakeやWindows 10などの状況を踏まえ、ThinkPadはいまどんな状況にあるのか?
Think Client Brand Managerの土居憲太郎氏に聞いた。
最初の20年、ThinkPadはクラムシェルだけに取り組んできた
── 1億台の出荷を果たしたThinkPadシリーズ。本日はちょっと気が早いですが、2億台に向けたビジョンをお伺いしたいと思っています。
土居 大きな話ですね(笑)。ThinkPadは(1992年の登場以来)22年かかって1億台の出荷を達成できました。シリーズで見ると、20周年の節目にAndroidを搭載した初めてのタブレットを出しています(ThinkPad Tablet、第2世代からはWindows搭載に)。つまり最初の20年間はクラムシェルをどう作るかに専念してきたことになりますね。
クラムシェル型のThinkPadとして行き着いた、ひとつの形が「ThinkPad X1 Carbon」です(2012年に第1世代機が登場)。そしてより新しい形を追求していくモデルが「ThinkPad 10」や「ThinkPad 8」、そして第2世代に進化した「ThinkPad Helix」になります。ThinkPadはいま、既存のクラムシェルと、これからの2in1のあり方を考えている途上にあると言えますね。
ThinkPad X1 Carbonは、フラッグシップ機ですが、今後それが2in1になる可能性もあります。また、タブレットについて考えると、ThinkPad Helixでもまだ重いと感じる面があります。Atom系のプロセッサーを搭載した機種でも紙のようには軽くはありませんし、画面もA4サイズより小さい。だからより軽く、そして大画面にしていく方向も検討すべきでしょう。
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