収益力アップに苦慮しているフェイスブックが、広告システムの改善に乗り出した。
米フェイスブックが昨年上場してから1年あまり。世界を大いに騒がせた気鋭のIT企業による上場だったが、株価は低迷し、今のところ期待通りの成果をあげたとは言い難い状況となっている。また、グーグルやアップルと違い、フェイスブックは自前の端末やOSを持たない。LINEのようにゲームやスタンプによる収入もないため、収益の多くを広告収入に頼らざるをえないという事情がある。
そんななか、フェイスブック内の広告を大幅に減らすというアップデートが発表された。広告の種類、出稿のプロセスを簡素化する今回のアップデートはもちろん、収益改善を目的としたものだ。フェイスブックが自ら「単体で見るとどれも素晴らしいものだが、今のフェイスブックの広告システムは複雑すぎる」と認める通り、現在27ある広告メニューは重複や無駄が多く煩雑だった。それを今後半年で少なくとも半分以下に合理化するという。例えば、単に質問機能に置き換えるだけで済む「Questionsページ」を廃止する、といった具合だ。
フェイスブックはこれまでも、ユーザーの多くがモバイルからの利用になったことを受けて、スマートフォンの広告表示を増やすといった施策を行なってきた。PC中心だった広告売上の3分の1までがモバイル経由となるという成果をあげた同施策と同じように、今回の広告のアップデートは広告収入の増加につながるだろうか。
簡素化、最適化、広告表示の一貫性がポイントだという