日本のレース文化を支えてきた鈴鹿
その半世紀の歴史を2日間で堪能する
名実ともに伝統と格式のあるサーキットといえば、三重県の鈴鹿サーキットで異論はないだろう。世界最高峰のレース「F1」から、ミクZ4の出ているSUPER GTといったビッグレース、そしてショップの走行会まで、ありとあらゆるモータースポーツとともに発展してきたサーキットだ。
そんな鈴鹿が今年、ついに50周年を迎えた。日本のモータースポーツを黎明期から見続けて50年。さまざまなドラマが生み出されたサーキットだからこそできるイベント「鈴鹿サーキット50周年アニバーサリーデー」が9月1~2日にかけて開催された。
二輪、四輪の往年の名車によるパレードランから、本気で踏んでくれるデモラン、激闘を繰り広げたドライバー、ライダーたちによるトークショー。歴代レースカーの展示などなど、鈴鹿サーキットを目いっぱい使って、2日間たっぷりと50年間を振り返った。そんなイベントに、電アスレース部のYK3とともに参加してきたのでレポートしよう。なお、レポートはスエオカ視点とYK3視点になるが、筆者は90年代後半からのハコ車好き、YK3は90年代前半のフォーミュラ好きと、見ているポイントが微妙に違う。共通点はふたりとも二輪(バイク、ロードレース)は見てこなかったこと。なので、ふたりとも偏っているレポートになっていることをご了承願いたい。
いつもはGTなどでクルマで来る鈴鹿だが、今回は公共交通機関を使ってきた。F1のときも電車とバスだが、F1と違ってゲート正面までバスが来てくれることに感動。しかし、最寄り駅から鈴鹿までの直行バスが少ないことにガッカリと、イベントが違うとまわりの環境も違いますねえ、とYK3とブツブツ言いながら鈴鹿のゲートをくぐった。
個人的な興味はやはりハコ車、伝説のレースカーたちのデモランである。中嶋 悟選手と星野一義選手のライバル一騎打ちにも目が行ったが、スカイラインGT-Rや、チャージマツダ787B、そしてハコ車ではないがマクラーレンMP4/4などが目の前で走るのは胸が熱くなる。とくにプレスの特権を活かして、レースカーに接近できてしまうなんて、この仕事やってて良かったあ(笑)。
まずピットに行ってみると、いるわいるわ、名車たちが! フォーミュラカーもハコ車も、その昔どこかで見たことがあるマシンたちが、出番を今か今かと待っていたのだ。中にはグランツーリスモシリーズなどでしか見たことのないマシンもあって大興奮。もちろん、それらのマシンを駆った名ドライバーもいた。
F1セナ・プロ時代のマクラーレンホンダ MP4/4とMP4/5。とくにMP4/4(1988年)は16戦中15勝という、とんでもない記録を打ち立てた。ホンダターボは1500ccで1500馬力出ていたのでは、と言われるほど強烈で、この年を境にターボは禁止となった。MP4/5はNAエンジン。こんな伝説のマシンが惜しげもなく走ってしまうのだ
一部車名に間違いがありました。訂正してお詫びいたします。