WS専用の「Xeon E5-2687W」搭載モデルも
続々登場!サーバー/ワークステーションもXeon E5へ
2012年03月08日 06時00分更新
3月7日、インテルのXeon E5ファミリ登場に合わせ、ベンダー各社が同CPUを搭載するサーバーやワークステーションを発表した。
Xeon E5ファミリは、8コアと6コア、4コア、2コアの製品が用意され、2Way(2ソケット)までの構成に対応する。ただし、2コアの製品は1モデルのみであり、メインは8~4コアとなる。こうした状況から、現時点で発表されたサーバーは8コアと6コア、4コアの2ソケット対応製品が大半となっている。
また、サーバー仮想化導入の広がりから一層の大容量化が求められるメモリ容量だが、Xeon E5ファミリは1ソケットで最大384GB、2ソケット構成なら768GBまでをサポートする。ただし、仕様上の制限から、対応メモリの中では最高速のDDR3-1600ではなく、DRR3-1066のメモリでなければこの上限は実現できない。さらに、2ソケット768GBを実現するには、24のスロットをマザーボード上に用意し、まだ普及の進んでおらず高額な32GBのRegistered DIMM(RDIMM)が必要となる。こうしたことから各サーバーの最大メモリ容量は、768GBを謳う製品から384GBや256GBなどばらつきがあるようだ。
1Uからタワーまで!富士通は4モデル発表
富士通が発表したXeon E5搭載製品は、基幹サーバーや部門サーバーをはじめとする幅広い利用環境に適したミドルレンジサーバーで、
- 1Uラックマウント型「PRIMERGY RX200 S7」
- 2Uラックマウント型「PRIMERGY RX300 S7」
- 4Uラックマウント型「PRIMERGY RX350 S7」
- タワー型 「PRIMERGY TX300 S7」
の4モデルをラインナップする。各モデルとも8~6コアだけでなく2コアのXeon E5-2637(3GHz)まで一通りに対応しており、もちろん2ソケット構成が可能だ。最大メモリは384GB(16GB LV-RDIMM×24)となる。電源には変換効率94%を実現する高効率電源ユニットを採用し、さらに従来800Wのみであった電源オプションに450Wのタイプも加わっている。
特徴的なのがPRIMERGY RX200 S7で、「サーバー内蔵型バッテリー装置」を1U筐体の中に搭載できる。サーバー自身がバッテリーを持つため、別途UPSを用意することなく、データーセンターにおける電力の供給瞬断への対策が可能となるという。ただし、利用には電源管理方式に応じた提供が必要なため、サーバーの設置環境や要件に基づき適用効果を確認し、個別に提供するオプションとしている。
また、4U筐体のPRIMERGY RX350 S7は、GPUコンピューティング用の拡張カードの搭載に対応するHPC構成対応モデルだ。SAS HDDで最大7.2TB(600GB×12)、SATAなら最大24TB(2TB×12)のストレージを搭載できるなど高い拡張性も特徴だ。
富士通 Xeon E5サーバーの価格
SGIはXeon E5搭載ブレード
42Uに合計2304コアを収容するブレードサーバー「SGI ICE X」
日本SGIが発表したのが、ブレードサーバー「SGI ICE X」とラックマウントサーバー「SGI Rackable Standard-Depth Servers」だ。
SGI ICE XはHPC用途に最適化された製品だ。サーバーラックあたり最大144ブレード(合計2304コア)を搭載可能で、従来製品「SGI ICE 8400」の2.5倍の高密度化を実現。1クロックあたりの浮動小数点演算が最大2倍となったXeon E5の採用と相まって、設置スペースあたりの浮動小数点演算性能は5倍も向上するという。価格は、E5-2603(1.8GHz)が合計36(合計144コア)、合計576GBメモリの構成で2632万3820円。
ラックマウント型のSGI Rackable Standard-Depth Serversは、HPCに加え、製造業のエンジニアリング向けシステム、データセンターの構築などに最適というサーバー製品群。GPUを3基まで搭載可能な1Uモデル「C1104G」、同じくGPUを最大6基搭載できる2Uモデル「C2110G」、2Uの筐体に最大64コアを搭載できる高密度モデル「C2112」、最大384GB(16GB×24)のメモリと最大24TB(3TB×8)のディスクを搭載できる2Uモデル「C2108」、冗長電源を備えた1Uモデル「C1110」の計5種を用意する。価格は、E5-2603(1.8GHz)×2、32GBメモリのC1110ーで、49万3000円。
(次ページ、Xeon E5-2687W搭載ワークステーションも登場)
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