Androidとbada搭載のハイスペックモデルに注目
まず日本のユーザーにとっても気になるAndroid端末から。サムスンのAndroid端末は「GALAXY」の名称で投入されており、第1弾の「Samsung GALAXY」は2009年7月に、第2弾となる廉価モデル「Samsung GALAXY SPICA」は同じく11月に海外ではリリースされた。
そのGALAXYシリーズの最新モデルは「Samsung GALAXY S」。Samsungを代表する端末だからこそ、“S”と名付けたというだけあってスペックは豪華。4型WVGAスーパー有機ELディスプレイに、1GHz動作のC110プロセッサーを搭載。Android OSも最新の2.1を用いている。一方、最薄部の厚みは9.9mmでバッテリーは1500mAhと、現行Android端末最高峰の性能と薄さを両立している。
有機ELの鮮やかさを生かした派手目の画面だが、実際の中身は比較的標準的なAndroid端末である。ただしSamsung独自のウィジェットによって、ソーシャルメディアへのアクセス機能などが用意されている
特徴的なのは文字入力機能。ソフトウェアのQWERTYキーボードを1個ずつキーを叩くのではなく、必要なキーの上をなぞるように操作すると、自動的に単語を推定して入力してくれる(候補が複数あるときはその候補を表示する)。現時点では日本語には対応していないが、英単語を入力する限りは認識率も高く、誤入力は少ない。
無線LANも含めてネット回線が利用できない環境だったため、試用できた範囲は限定的だが、印象的なのはやはり有機ELディスプレイの鮮やかさ。また高速なプロセッサーを搭載するだけあって、操作の反応などハードウェアの完成度は非常に高い。日本市場への投入は未定ながら(ヨーロッパでは5月末リリース予定)、もし発売されるのであれば確実に人気となる1台だろう。サムスンのスタッフも同機への反応を非常に気にしているようであった。
つづいて「Samsung Wave」はbada搭載スマートフォンの第一弾。ヨーロッパ、韓国を中心に5月にグローバルでリリースされる(日本で登場する可能性はかなり低いとのこと)。
GALAXY Sと比べると一回り小さい3.3型のスーパー有機ELを搭載するが、プロセッサーは同じというだけあって、やはりスムーズな操作が特徴的。最新タッチインターフェイスの「TouchWIZ 3.0」を搭載するなど、サムスンの技術の粋を集めたモデルとなる。
アプリケーションのアイコンなどはGALAXY Sと共通のものもあり、印象が大きく違うという感じではないが、逆に言えばスマートフォンユーザーであればOSの違いで戸惑う部分は少ないのではないだろうか。問題はアプリケーションがどの程度登場するのか、またサムスンがブランディング/サービス面で他のプラットフォームとどう差別化を進めていくかにかかってきそうだ。