ウイングアーク・フォーラム2009レポート
生々しく語られた「クラウド時代、SI業界はどう変わる?」
2009年10月22日 07時00分更新
景気の低迷が叫ばれ続ける昨今だが、果たしてこの不況を抜けたとき、ソフトウェア業界はかつてのような受注状況に戻るのか? 私はそうは思わない。
帳票・集計のウイングアーク テクノロジーズ社長 内野弘幸氏は、同社が開催した「ウイングアーク・フォーラム2009」開催の挨拶で、このように述べた。
ウイングアーク・フォーラム 2009が開催された東京コンファレンスセンター品川
景気の低迷によるソフトウェア投資額が下降し、ウイングアーク テクノロジーズに限らずソフトウェア関連企業各社の売上は減少している。こうした状況が、景気と連動して回復するという事態はあり得ないというのが、内野氏の主張だ。
この景気低迷で、今、まさに企業の意識が変わりつつある。
新しい価値を出さないといけない。
内野氏は、切迫感をもってそう考える。では、どこに突破口があるのか? 「情報ナレッジの共有に将来のネタがある」というのが内野氏の論だ。SFA、販売管理、財務管理など、自社の“コンテンツ”の管理/コラボレーションが盛り上がっている。情報を活用するソリューションの提供が、今後のカギだというわけだ。
「基本は情報活用=情活です!!」(内野氏)
就活、婚活、情活……というわけだ。そこで内野氏は、一昨日発表した帳票スプールデータ専用アーカイバー「RDE eXtended Archiver」や、データ活用ソリューション「Dr.Sum EA」などによって、情報を溜めて活用する「情活タンク」という世界が作れないかと考えているという。
こうした活用は、当然クラウドといったIT業界の大きな流れも絡んでくる。内野氏の挨拶のあとは、業界の有識者によるキーノートセッション「クラウドの本質に迫る ~コストと自由の両立は可能か~」が始まった。
(次ページ、「キーノートセッションは踊る」に続く)
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